「新穴あき病」の病症は1970年代にキンギョやニシキゴイで流行した「穴あき病」にはよく似ていますが、鰭(ヒレ)や鰭基部、口唇部、鰓(エラ)などに潰瘍性の炎症が飼育年数に関係なく発症し、その致死率は非常に高いものです。
今回の「新穴あき病」は、これまでの水産用抗菌剤の投与、昇温治療法では全く効果が認められません。
この病症は潰瘍患部の大きさに関わらず死に至ります。
「新穴あき病」は伝播性が非常に強く、羅患鯉が発見されると、直ちに池の消毒や保菌鯉の完全隔離を行い、他の鯉への感染を防御する手段が講じなければならず、非常にやっかいな病気です。
従って、ニシキゴイ養殖業者は「新穴あき病」の予防薬としてワクチンの出現を待ち望んでおりました。
この発症原因としてウィルス説や細菌説が謳われていましたが、最近、若林東大名誉教授らにより、自然発症したニシキゴイの患部から病原菌の分離に成功し、今までの菌株とは異なる新しい型の非定型Aeromonas salmonicida と同定されました。
ワクチン製造の最重要技術である当該菌を病原性を保持したままで、しかも大量に培養することに成功、この培養法に関する特許を出願し、特許として確定できました。
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2006年 7月 3日
助川化学株式会社
代表取締役 助川 征